前日の世界遺産「ブトリント」と眺めが素晴らしいホテル Kristina Suitesの余韻も冷めやらぬところですが、今日はフィエリに泊まり、アポロニア観光に向かいます。
相変わらずチェックアウトに戸惑う
相変わらず誰もいないどころか、レセプションの場所すら分からないこのホテルですが、チェックアウトをするために電話します。
「10分待って」と言うので待っていると、昨日のおじいさんとは違う人が、どこからか車に乗ってやってきました。
なるほど、ここに住んでるわけじゃないんだな、じゃぁ、レセプションいらないかと思ったりします。というか、アルバニアのSIM調達しておいて良かったです。初日から今日に至るまで大活躍中です。
昨日のホテルもそうでしたが、支払いはユーロで出来ました。アルバニアの通貨はLekですが、ホテルの料金設定がユーロになっているところが多く、為替で考えるとユーロの方がお得なところも多いです。
アルバニアのホテルは、スタッフがとても感じの良いことが多かったです。私個人の勝手な印象ですが、「これから沢山のお客さんに来てもらえるように感じよくしよう」という意識が働いている感じでした。
ヨーロッパ最後の秘境と言われていた国が開国し、これから経済が発展していくであろう波に乗って行こうという、並々ならぬ心意気が示されているように感じました。
まずはバスでフィエリへ
毎日のように通っているバス停に向かいます。
サランダではこれまで見てきた通り、公開されているバスの時刻表は以下の二つだけで、下の方にFier行きが12:00と12:30と書いてありますが、上のティラナ行きもFierに途中で降ろしてくれます。
というわけで、8:30サランダ発のバスに乗ります。こちらのバスは、今まで乗っていたミニバスより一回り大きいタイプでした。
フィエリへは、ジロカストラ経由で行きます。もう、ジロカストラの山肌何回見たんだろう?というくらい通りかかりました。
ただ、このサランダ→ジロカストラ間の山道の揺れが激しく、乗っていた女の子が途中で吐いてしまい、バスはしばらく停まりました。どこから持ってきたのか、ドライバーとアシスタントが、モップとバケツを持って来て、あっという間に掃除します。乗客も特に文句を言うわけでも、必要以上に気遣うわけでもなく、おとなしくバスが再出発するのを待っています。掃除をしているアシスタントさんが陽気に歌を歌っていたので、社内がなんか楽しそうだった、というのはあるかも知れません。
そんなタイムロスもあって、フィエリについたのは1時半頃でした。何もなければ、もう少し早く着くのかも知れません。
フィエリのホテルでタクシーを手配
今日のホテルは「Hotel Fier」というそのままずばりな場所を予約しています。ので、まず、そこに向かいます。
サランダ方面から来たバスは、フィエリの町はずれで降ろされますので、そのままRr. Ramiz Aranitasiをまっすぐ歩きます。道は直線なので分かり易いですが、15分くらい歩きます。結構距離はあります。
ホテルではまず部屋にチェックインします。ここは大型ホテルなので、レセプションは普通にありました。
部屋に荷物を置いた後、レセプションに戻って、アポロニアとアルデニツァ修道院の2か所を回ってくれるタクシーの手配をお願いします。
時間的余裕があれば、外に出て適当な運転手をつかまえて交渉するのですが、この時点ですでに2時を回っていたので、手っ取り早くレセプションに頼むことにしました。
ホテルは個人的につながりのあるタクシードライバーの番号を持っていることが多く、だいたいのドライバーは観光地への送迎慣れしていて、話が早く、やはり、安全面はピカ一です。ほとんど英語が話せないドライバーに細かい要望を伝えておいてもらえるというメリットも捨てがたいです。
というわけで、5分くらいしてやって来たドライバーさんは、やっぱりとても好印象な人でした。
アポロニアとアルデニツァ修道院の2か所を回るには、事前には20-30ユーロと聞いていたので、40ユーロはちょっと高かったかも知れません。というか、レセプションのコミッションを取られてる気がします。
まぁ、でも、レセプションもドライバーさんもいい仕事をしてくれたので、良しとします。
アポロニアとアルデニツァ修道院
ホテルからアポロニアには車で20分程度ですが、途中から道の舗装がなくなり、さらに途中からあぜ道を突っ切るような形になるため、かなり揺れます。
途中、自転車に乗ってる旅行者らしき人を追い抜きましたが、ここまで自転車で来るんでしょうか?距離的には可能だと思いますが、後半、かなりボコボコしてます。
(事前に伝わっているはずですが)ドライバーさんに「1時間待っててね」と言うと、「Anytime」と返してくれて良い感じです。実際、彼はずっと遺跡の受付や駐車場の管理人と話していたのですが、私の位置を気にするようなそぶりを見せてくれつつ、全く急かすような感じがなく、とても好印象です。
さてアポロニアですが、全景はこんな感じ↓でかなり広大ですが、大部分はわずかに建物の土台が残るのみとなっていて、見どころは少なめです。
というか、前日にブトリントという大好物物件を見てしまったので、同じローマ遺跡なので、どうしても比較してしまって、ショボく感じてしまうのは仕方ありません。
ルート的に難しいのですが、ブトリントと順番を逆に出来たら良かったです。
そんな中でも数少ない見どころの一つは、やはり、こちら↓。
これは市議会の会議場だったそうです。「アゴノテテスの記念館」と呼ばれています。片側だけですが、柱だけでなく、上の屋根部分まで残っているのが美しいです。
ローマ遺跡なら必ず残る劇場↓200人を収容できたそうです。
他にも倉庫、住居、神殿、聖域等の跡が残りますが、大部分はこのように↓わずかに土台の石が残るのみで、諸行無常という言葉が浮かんできます。
アポロニアに関する有名な逸話は、ローマの初代皇帝アウグストゥスに関するもので、ここに滞在して学び、カエサルの暗殺もこの地で聞いたと言われています。
ここの遺跡も大部分は土中にあるため、掘ればまだ色々出てくると言われていますが、なかなか進んでいないようです。もっと研究を進めて欲しいものだと個人的には思いますが、経済的にも難しいということなのでしょう。
向かいの山に残る遺跡↓。自然の一部と化してきているのがうれしいような悲しいような。。。
アポロニアを堪能したので、アルデニツァ修道院に向かいます。ここは、アポロニアからフィエリも通過してさらに北に17kmほど走ったところにあります。幹線道路から山の上に教会の尖塔が見えてきます。
ここの見どころは教会内に残るフレスコ画。祭壇横のイコノスタスも細工が細かく美しいです。アルバニアの英雄スカンデルベグが結婚式を挙げたところとしても有名です。残念ながら、写真撮影は禁止だということで、内部の写真は撮っていません。
私が行ったとき、ちょうどイタリア人のツアー客が来ていて、修道院の人と思しき人がイタリア語で説明していました。
同じ人が、ツアー客が行った後、私には英語で説明してくれましたが、なぜか英語よりイタリア語の方が上手に感じました。
後で知ったのですが、アルバニアはイタリアの対岸ということもあり、イタリアからの旅行客はかなり多いようです。英語は話せなくてもイタリア語は話せる、というアルバニア人は結構いました。
全然関係ありませんが、このとき会ったツアー客は、フィエリに戻ったら同じホテルに泊まっていました。
帰り道、ドライバーさんに「明日はベラトに行く」というと、「ベラト行きのバス停は分かりにくいから明日は連れていってあげる」と言います。意思の疎通が完璧ではないのですが、どうも今日の昼に降りたところとは違うそうです。「じゃ、お願いします」とお願いして、今日の観光はおしまいです。
ホテルに戻ってからは、近くのスーパーで飲み物と果物を調達します。旅行中はビタミン不足になりがちなので、お腹を壊していようといまいと、私はリンゴを食べてることが多いです。
なお、私はお腹を壊すのでビールは飲まないのですが、地ビールを見るのは好きなので、スーパーでは必ずチェックします。グローバルメジャーブランドもローカルブランドも色々ありますね。
今日の夕食はホテルで済ませることにします。高級そうなレストランがついていて、お値段はそんなに高くはありませんが、雰囲気は良いです。
ただ、ミラノ風リゾットを頼むとこれ↓が出てきました。なんか違うと思います。アルバニアではこんな感じで、食事に関してはずっと何かが裏切られている感じでした。
明日はこれまた世界遺産のベラトに向かいます。
※実際の旅行日は2018/4/12(木)です。記載した内容は、特に断りがない限り、全て旅行日の見聞に基づきます。





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