旧ユーゴスラビアの記事が続いていますが、今日はボスニア・ヘルツェゴヴィナを旅行する際のおススメの観光地を紹介します。
モスタル
ボスニア・ヘルツェゴヴィナに行ったら、他の何を見逃してもモスタルにだけは行くべきです。
スターリ・モスト
モスタルの観光パンフレットに必ず使われているモスタルのシンボルともいえる橋で、16世紀、オスマン朝支配時代に作られました。
「モスタル旧市街のスターリ・モストと周辺」として世界遺産に登録されていますが、橋のアーチの美しさ、白い橋と青いネレトヴァ川の調和など、景色だけでも見る価値があります。
橋の東岸にスターリ・モスト博物館があり、ここでは、スターリ・モスト以前の橋の遺跡や橋の構造の解説、そしてなにより、内戦で一度破壊されたときから復元に至るまでの解説がビデオとプレートで見れ、静かな感動があります。
橋の両側はお土産物屋やレストランが並んでおり、少し、オスマン時代のバザールの名残を残しているかと思うのですが、冷やかして見るのも楽しいです。
ムスリベゴヴィツァ・クチャ
歴史的文化財の博物館として一般に公開されているオスマン朝風の屋敷ですが、なんとホテルとして泊まることが出来ます。
博物館としてしか見たことがない、オスマン朝風の居間や寝室に泊まれる数少ないホテルなので、機会があれば是非泊まることをおススメします。
客室数が12しかないのと、どのホテル予約サイトでも人気上位に出てくるので、早めに予約しないと難しいかも知れません。
宿泊客は、もちろん内部の博物館を無料で見学することができます。
なお、古い建物なので、建て付けはあまり良くなく、隙間風などが吹き込んできます。
私が泊まったのは4月中旬だったのですが、2017年4月はなぜかとても寒く、私が泊まったタイミングで雪が降っていました。暖房はエアコンしかなく、あまり部屋が温まらず、非常に寒かったのを覚えています。
夏は逆に暑いのかも知れません。
冬ならシーズンオフなので簡単に予約できそうですが、寒いと思いますので、行く場合は備えて行ってください。
サラエヴォ
サラエヴォは陸路にせよ空路にせよ、ボスニア・ヘルツェゴヴィナに来た人が全員通ることになるかと思います。
ラテン橋
1914年6月28日、オーストリア=ハンガリー帝国のフランツ・フェルディナント皇太子夫妻が、青年ボスニア党のセルビア人青年に狙撃された事件はここで起こりました。一発の銃弾をきっかけに、世界は第一次世界大戦へと突入していくことになります。
橋のすぐ横にはサラエヴォ博物館があり、その壁に、サラエヴォの銃声の記念プレートが残されています。
バシチャルシァ
サラエヴォ旧市街中心にある職人街です。
セビリ(水飲み場)を囲む広場を中心に、オスマン朝時代の風情を残す建物の多くは、現在はレストランか土産物屋になっており、バザールのような様相を呈しています。
周辺には、ガジ・フスレヴ・ベイ・ジャミーヤ(イスラム教のモスク)、旧正教会(セルビア正教教会)、ユダヤ人博物館(昔のシナゴーグ)などがあり、複数の宗教が複雑に共存している状況が読み取れて興味深い場所です。
また、ブルサ・ベジスタンという、バシチャルシァ内にある旧絹取引所にはサラエヴォの町の模型があり、かなり良く出来ていて見ごたえがあります。
サラエヴォオリンピックの聖火
サラエヴォオリンピックから一度も消えていない聖火です。
ただし、聖火の後ろの記念碑は、第二次世界大戦の慰霊慰霊碑なので、本来の目的は慰霊です。
なお、私が行った2017年4月中旬は寒くて雪が降っていたため、ここで暖を取っている人が何人かいました。
ヴィシェグラード
ドリナ川にかかる世界遺産、メフメット・パシャ・ソコロヴィッチ橋が有名です。
By Julian Nitzsche – 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 3.0, Link
この橋が有名になったのは、ボスニア出身のノーベル賞作家イヴォ・アンドリッチの『ドリナの橋』の舞台になっているからですが、2007年に世界遺産に登録され、さらに観光客を集めるようになりました。
この橋は元々、16世紀スレイマン大帝を含むオスマン朝皇帝3代に仕えた名宰相ソコルル・メフメト・パシャによって作られました。典型的なオスマン様式の橋で、11のアーチが美しく、また、当時の建築技術の高さを伝えるものとして知られています。
なお『ドリナの橋』は、橋の建設から第一次世界大戦で橋が破壊されるまでを描いた作品ですが、この小説が示す通り、第一次・第二次世界大戦で破壊されましたが、その後再建され現在に至っています。
ボスニア・ヘルツェゴヴィナ旅行で行くべき場所 まとめ
ボスニア・ヘルツェゴヴィナで行くべき場所3選、いかがでしたでしょうか?
上でも少し書きましたが、私が行った2017年4月は非常に寒く、雪が降っていて、重装備を用意してこなかった私はあまり回ることができませんでした。
十分に見て回ったとは言えない状況なので、ボスニア・ヘルツェゴヴィナはぜひまた再訪したいと思っています。


コメント
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