【3分で分かる名作漫画】BLUE MOON (森脇真末味)

マンガ

最近、全く見なくなってしまいました森脇真末味。最近は何をされているんでしょう?お元気なんでしょうか?

 

森脇真末味といえば、80年代に「緑茶夢」「おんなのこ物語」でカルト的人気を誇ったそうですが、実は私はこの時代は知りません。

 

リアルタイムで読んでいたのは「UNDER」だけで、「BLUE MOON」の最終巻辺りは雑誌でも読んだ記憶があります。

 

そんな私にとっては、印象が強いのは「UNDER」よりも「BLUE MOON」。

というわけで、今日は森脇真末味の「BLUE MOON」を紹介したいと思いますが、いつもと異なり、本が手元にありません。記憶に頼ったうろ覚えの紹介になると思います。

 

以下、ネタバレを含みますので、結末を知りたくない方はご注意ください。

 

「BLUE MOON」あらすじ(ネタバレ含む)

 

双子の兄弟 英一と英二は、両親が出生届を出さなかったため、戸籍がなく、詐欺・ジゴロによって生計を立て、各所を転々として生きていた。

兄の英一が人を寄せ付けない雰囲気ながらも、金を稼ぐことに長け、弟を養っているのに対し、弟の英二は人懐こく誰とでも仲良くなるが、生活能力がまるでなく、精神的な幼さを残していた。

 

双子の母は、育児ノイローゼで英一にあたるようになっていたところ、火事で英一を死なせてしまったと思い込み、以降、精神を病み、英二を英一と思いこむようになっていた。このことが英一の性格に影を落としている。

父はその後、6歳まで双子を育てたが、失踪し、以来、消息は知れない。

 

英一は弟を足枷のように感じていながらも見捨てることができない、英二は誰よりも兄を慕い、一緒にいたいと思っている。複雑な兄弟の関係は、周りの人を巻き込みながら、ずっと離れることができずにいる。

 

英一の体調が悪化したのをきっかけに、双子は一時養父で、今度は双子の母親と結婚するという青木の元に身を寄せる。青木は、自身も複雑な家庭で育ち、複雑な性格となったため、英一の危うさを見抜き、双子を放任主義で育てた唯一の養父だった。

青木の息子として自身の狂った母親に会った英一は、母親から「ぼうや」と呼ばれたことで、自分が誰であるかが決まれば良いと、態度が変化する。

 

あくまで自分を認めない母親を殺そうとした英一だが、結局できず、崖から滑り落ちたときに、母親を庇って重症を負う。目が覚めた場にいた弟に英一は「おまえはなんでもできる」と告げる。

 

青木は双子の母親と結婚し、2人の戸籍を作る。英一はパスポートを取り、英二に分かれを告げてアメリカへ旅立つ。そして、そのまま失踪する。アメリカから送られてきた英一の写真は、少年の面影はなく、青年のそれと変わっていた。

 

「BLUE MOON」みどころ

 

最後に晴れ晴れとした寂しさを感じさせるストーリー

 

森脇真末味は長編を盛り上げて描くようなタイプではなく短編の方が得意な印象があります。

この「BLUE MOON」もコミックスで全5巻(当初の小学館発行分)でしたが、大部分は1話完結か短期連載から構成されるオムニバス形式でした。

 

毎回、新しい登場人物が出て、毎回別れがあるのですが、決して離れない英一と英二の絆が見どころの一つでした。

 

しかし、読み進めるにつれて、英一のギリギリ感が強調されるようになり、読んでいるこちらも心配になります。

 

最後、英一はずっと離れられなかった弟から離れ、失踪するわけですが、この話を思い返す度、今頃英一はどこにいるんだろうなーと思わせずにはいられない終わり方になっています。

 

また、ずっと依存ばかりしているように見えた英二ですが、最後の方で英一が「俺が何もさせたくなかったから、弟は無意識に何もしなかっただけだ。おまえはなんでもできるよ、英二」と告げたように、誰より英一を慕っていたことが分かります。

共依存といえばそうなんですが、二人で生きていくしかなかった双子の絆が感じられます。

 

この終わり方は、本当にこれしかなかったと思える終わり方であり、でありながらも、いつか英一にはまた会えるよねと信じたくなる終わり方で、切なくも胸に迫ります。

 

少女漫画とは思えない硬い絵柄

 

森脇真末味といえば、少女漫画としてはかなり硬い絵柄です。

 

私は結構好きなんですが、活躍されていたのが80年代というのを考えても、眼の中に全く星がない少女漫画家さんというのが珍しかったのではないでしょうか。

 

等身も美形キャラでもせいぜい8等身までで、等身のインフレが著しく、全員がベルボトムのジーンズを穿いているように見えた当時のキャラの中では異色と言えるでしょう。

 

その分、華やかさにかけ、地味な絵柄であったのは確かです。

 

英一と英二の描き分けがすごい

 

英一と英二は双子という設定なので同じ顔です。

同じ顔なんですが、読者は一目でとっちがどっちなのか分かるのです。

 

英一の方が色気と危うさがあり、英二の方が幼さがあります。

その違いをこうも見事に描き分けられるものなんだなぁと驚愕した作品です。

 

作者 森脇真末味 近況?

 

作者の森脇真末味は「BLUE MOON」の後の「UNDER」後に小学館を去ったんでしょうか?

よくわかりませんが、「UNDER」までずっと小学館のプチフラワーに掲載されていたのが、その後は一切掲載されなくなってしまいました。

 

その後、ハヤカワ文庫で「天使の顔写真」「グリフィン」が2004年に発売され、同じハヤカワから代表作「おんなのこ物語」が復刊されたりもしましたが、それを最後に完全に沈黙されています。

 

今年で61歳になられるということで、活動休止期間を考えると新作を期待するのは難しいかも知れませんが、せめて過去の名作はKindle化してくれないかなーと思ったりします。

 

「BLUE MOON」については、2003年に復刊ドットコム(当時のブッキング)で、一度絶版本の復刊がされたようですね。絶版扱いかーと思うと悲しいですが、これだけのファンがいたのは良いことでした。

 

『ブルームーン全巻(森脇真末味)』 投票ページ | 復刊ドットコム
復刊ドットコムによる『ブルームーン全巻』(森脇真末味)の復刊投票リクエストページです。

 

「BLUE MOON」まとめ

 

森脇真末味の「BLUE MOON」いかがでしたでしょうか?

 

森脇真末味自体が、知る人ぞ知る的なカルト的人気を誇る漫画家であったため、ご本人が活動しなくなると、その作品はどこかに散会してしまったようです。

 

とくに、この名作「BLUE MOON」が絶版扱いというのが非常にショックで、これこそKindle化してほしいんですが、、、

 

版権に関する大人の都合は分かりませんが、小学館でもハヤカワでもいいので、是非、電子化お願いします!

出たら速攻買います!

 

 

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