昨日の記事では、萩尾望都の名作「ポーの一族」を紹介しました。
40年の時を経て再開した連載がニュースになるような、物語そのもののように時を超えた名作と言えます。
さて、今日は、昨日書ききれなかった「とは言え気になるところ」を紹介したいと思います。
一部ネタバレを含みますのでご注意ください。
大老(キング)ポーと老ハンナはいつバンパネラになったのか?
私がこの漫画を読んでいて一番気になるのがこれです。
物語の中に、バンパネラは齢を取らず、バンパネラになったときの年齢を永遠に保つ、という説明が何度もされており、実際、少年のときに仲間になったエドガーは200年も少年のままでしたし、子供が成長しないのは人間の中では不自然なため、それを避けるために、普通は大人になってから仲間に加える、という説明もありました。
だとすると、大老(キング)ポーと老ハンナは、あの見た目のお歳のときにバンパネラに仲間入りし、あの外見をエドガーとは比べ物にならない長さを保っていたことになります。
バンパネラとは言え、時を止めたときの状態を保つだけで若返りの秘法を持っているわけではないので、腰が曲がり、老眼で目も霞み、何をするにもおっくうという状態だったはずです。
大老ポーなんか、仲間に加わった時点ですでに300歳くらいいってそうな外見してますが、もっと早く誘ってくれよとは思わなかったんでしょうか?
なんでこんなにお歳を召してから仲間に加わったのか、非常に謎ではありますが、まぁ、この手の漫画で不老不死の閉鎖的な一族には、大抵外見年齢300歳くらいの人が出てきますので、長老専用枠ということでこれくらいにしておきます。
エドガー以外が言ったら事案になりそうなセリフ群
エドガーにはバラを折るくせがあり、メリーベルに「バラを折らないで かきキズだらけよ」と言われるシーンがありますが、バラ園の中に一人佇み、バラを散らしても絵になる少年、それがエドガーです。
旧作最終話『エディス』にエディスをバンパネラの仲間に入れたいアランに、エドガーがメリーベルを引き合いに出して、「愛してれば愛してるほど きみは後悔するんだ 幸福にしてやれないもどかしさに!」というシーンがあります。
果たして、このセリフを素のまま言われて、鳥肌立たずに聞ける人が何人いるでしょうか?
私だったら、よほどのイケメンでも笑ってしまうか、イラッとするかのどちらかだと思います。
まさにエドガーのみに許されるセリフと言っても過言ではありません。
他にも、『ペニー・レイン』には、仲間に加わって目覚めた直後のアランに、「ぼくたちがながい旅に出ることもわかるね なにも思い出さなくてもいいことも?」と言います。
エドガー以外が言ったら事案になりそうなセリフです。
『一週間』では、留守番するというアランに、「悪さするんじゃないよ」と声をかけて出ていきます。
この辺は、現代では大きいお姉さまたちが薄い本を厚くするポイントですが、当時はどうだったんでしょうか。
まぁ、外見年齢は同じくらいでも、実はエドガーはアランより100歳以上年上なので、こういう言い方になるのは仕方ないとしましょう。
なお、個人的には、子供エドガーとバンパネラエドガーの性格の豹変ぶりが気になりますが、バンパネラになると人間を捕食する側になるので見え方が変わるというような記述がありますのでそういうことなんでしょう。
さらに言うと、エドガーよりシーラの変わりぶりの方が気になったりします。
「ポーの一族」ツッコミどころ まとめ
正直、「ポーの一族」は、実は私にはあまり気になるところはありません。
40年前の作品なので、さすがに絵は古いとかはありますが、作品の世界観にはむしろ昔の絵の方がマッチしているので、この際、これはどうでも良いことです。
新作『ユニコーン』のコミックが出るのを楽しみに、待ちたいと思います。
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