リスニング・スピーキングに入る前に、発音の話をしたいと思います。
なぜ英語を正しく発音する必要があるのか
- ほとんどの人間が自分で発音できない音は聞き取れない
- 知らない単語に出会ったときに対応できるように、知っている単語は全て聞き取れるようにしておく必要がある
発音は、私が社会人になってしばらくしてから重要性を理解したものです。
英語の発音というのは、日本の学校教育の中では、実は一番おろそかにされているのではないかと思います。
なぜなら、学校の英語の先生も正しい発音ができないからです。
英語のテープを聞いて、それっぽい発音の真似の練習をしたと思いますが、本当に出来ている人はほとんどいないでしょう。
しかも、日本の英語教育では、発音が出来なくてもテストの点が取れるようになっているため、ますます発音の重要性に気づかなくなります。
しかしながら、自分で発音できない音を聞き取るのは、大体の人間にとって困難です。
日常会話では知らない単語が出てくる前提で、単語のイメージや文脈から意味を推測できるように鍛えておくことが必要ですが、そのためには、それ以外の知ってる単語は全て聞き取れ、意味が分かる必要があります。
知っているはずの単語なのに聞き取れなかった、という経験はないでしょうか?
それは、分かっていたと思い込んでいた発音が、実際には自分では出来ていなかったことが原因であることがほとんどです。
前置きが長くなりましたが、リスニング・スピーキングという実践にいく前に、発音を正しくすることから始めたいと思います。
発音を正しくするのにおススメの教材
- 正しい口の形・舌の位置・息の流れを覚えるために「DVD&CDでマスター 英語の発音が正しくなる本」は最初に読むべき
- 日常会話が聞き取れない原因「省エネ発音」が分かる「英語舌のつくり方」
- 「なりきりスピーキング」で発音の正しくないところをチェックしてくれる「スタディサプリEnglish」
- 日本人の苦手なRとLの違いが分かる「English Ear」
DVD&CDでマスター 英語の発音が正しくなる本
発音の基礎の基礎を学ぶには、まずこの本が必須だと思います。
旧版ではCDのみでしたが、2008年に発行された新版ではDVDがつくようになり、ネイティブの口の形、舌の位置が前と横から映像で分かるようになりました。教科書中には空気の通り道についての解説があるのも秀逸です。
これら、書かれていることを意識することで、これまで耳から聞くことでしか理解できていなかった英語の発音が、実践をもってできるようになり、単なる耳コピに比べて上達が早いです。
本書では全ての母音・子音をカバーしているため、日本人の苦手なRとLはもちろん、大体の人ができてない、SとSHとTH、BとVの違いなども分かります。
発音を正しくしようと思ったら、まず読むべき本です。
英語舌のつくり方
実は「DVD&CDでマスター 英語の発音が正しくなる本」で発音を完璧にマスターしても、まだ英語が聞き取れないケースがあります。
その原因について、この本では踏み込んで解説しています。
この本中で筆者は「省エネ発音」という言い方をしていましたが、ネイティブがなるべくエネルギーを使わずに発音しようとした結果、日本人が思っていたのと違う音に聞こえることがあります。
例えば、宇多田ヒカルの「Automatic」が「オートマリック」に聞こえるというのは、誰もが思ったことがあるのではないでしょうか?
なぜネイティブがそういう発音をするのか、どういう原理なのかが分かり易く解説されています。
「省エネ発音」は分かり易い例ですが、それ以外にも、教科書英語の呪縛から逃れられない日本人が聞き取れない発音の例が、複数挙げられています。
ニュースやスピーチなどの気合の入った(省エネしていない)発音は聞き取れるものの、映画や日常会話が聞き取れないという人は、一度、この本を読んでみると、原因が見つかるかも知れません。
スタディサプリEnglish
発音は、やっぱり、間違っているものはチェックしてもらわないと正しくなりませんが、残念ながら、発音を録音してしっかりチェックしてくれるようなアプリは今のところ見当たりません。
そんな中で、「スタディサプリEnglish」は、その中の一機能ですが、発音をチェックしてくれる機能があります。
アプリの一機能に「なりきりスピーキング」という、キャラクターになりきって会話を発音する学習内容があります。その際、自分の発音を録音するのですが、それに基づき、発音を解析して、正しくない発音を指摘してくれます。

ご覧の通り、自分の録音に基づき、正しくない発音を指摘してくれる
「DVD&CDでマスター 英語の発音が正しくなる本」を読んだ後だと、この指摘内容がよく理解できるようになるのでおススメです。
機械的に分析しているので、この機能がどこまでサポートしているのかは不明ですが、「発音失敗した」と自分でも思った箇所でよく出てくるので、それなりに機能としてはカバーされている感じがします。
English Ear
freeとflee、growとglowなど、日本人の苦手なRとLのみに特化し、聞こえた単語がどちらなのかをひたすら答えていくゲーム形式のアプリです。

聞こえた音がfreeかfleeかを選ぶ
老若男女、さまざまなタイプの音源があるので、完璧と思っても、音源が変わると意外と聞き取れなかったりします。
今のところRとL以外に、BとVがあります。個人的にはBとVの方が難しいと思いました。
どちらも無料ですが、有料になっても良いので、日本人の苦手な発音の違いのパターンを増やしてくれないかなぁと思っています。
番外編:英語発音ドリルA to Z
お手本となる英語フレーズを聞いて、自分で発声すると自動判定してくれるアプリです。
番外編にした理由は今一つ効果的な使い方が分からないからです。

94%と100%だったときの違いが分からない
発音がダメだったところが赤で表示されるのですが、どうダメだったのか、コメントが出ないので分からず、波形も当然読めず、何が原因でバツにされたのかがこれだと分からないです。
アプリのコンセプトとしては悪くなさそうなので、今後の進化に期待という意味で紹介しておきます。
原因が解説されなくても、とにかく耳コピして100%にしてやる、という使い方ができる人には良いかも知れません。
発音矯正におススメの教材・アプリ まとめ
発音矯正に役立つ教材・アプリ、いかがでしたでしょうか?
私も昔はlightをrightと発音し、アメリカで話が通じなくて困った経験があります。
その私が、今では「アメリカ育ちですか?」と言われる程度に発音が矯正できた状態になりました。
また、発音ができるようになってから、ヒアリングがぐっと楽になったのも確かです。
純日本国産でも英語の発音はかならず身に付きます。
発音を正しくして、よりらしい英語が話せるようになりましょう!
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