あなたは「コンサル」に向いているか?

雑記

高給取りであるが故に人気の職業コンサルタント。

 

先日、後輩から、「自分はコンサルに向いていないでしょうか?」という相談を受けました。

曲がりなりにもコンサルでマネージャー以上までは昇った私からすると、身も蓋もないことを言うと、そういう質問をする人は向いてないと思います。

 

今日は私の思う、コンサルに向いた資質というものを考えてみます。

 

メンタルが強い

 

誰もが「自頭が良い」を先にあげそうな気がしますが、私はこちらを第一に挙げたいと思います。

というのも、コンサルは激詰めする人が多いからです。

 

コンサルというと、一匹狼的イメージを持っている人も多いかも知れませんが、実際は少人数とはいえ、プロジェクトに入ってチームワークで進めることが多いです。

 

お偉いさんとのミーティングだけ出てくるパートナーと、実際にプロジェクトを仕切るマネージャークラス、その下に実際に手を動かすスタッフが二人くらいついて3~4人くらいで進めるのがチームとしては標準的なサイズでしょうか。

実際には、もっと大人数だったり、マネージャーとスタッフ一人ずつのすごく小さなプロジェクトだったりと色々ですが、「日本の一家族の標準人数は4人」くらいの乱暴な標準値だと思ってもらえば良いかと思います。

 

そして、実際のプロジェクトでは、スタッフが作った成果物をパートナー、マネージャーがレビューしますが、レビューの光景はなかなかエグいです。

 

実際にどういうことを言われるのかは省略しますが、自分の作った成果物がいかに価値がゼロで、いかに自分も含めた全員の時間を無駄にしているかを「もう許してください」と言いたくなるレベルで激詰めされるだけでなく、そうしてレビューでどん底まで突き落とされた状態から、ほぼ作り直しのレベルで成果物を作り直さなければなりません。

こんな死体蹴りされた状態で、深夜確実の作業を進められるだけのメンタルの強さが求められます。

 

もちろん、いつもレビューがそういう状況になるわけではなく、というか、こんな状況になる前に、こまめにコミュニケーションをとるなどして、もう少しまともな会話が成り立つ状況にしておかなければならないのですが、特に新人のうちは結構な頻度でこういう状況になっているのを見ることがあります。

 

なお、「メンタル強い=鈍い」ではいけません。

ある種の鈍感力は必要ですが、言われていることが堪えないと、「次はもっとよくしよう」という前向きな改善につながらないからです。

 

自頭が良い

 

これを言ってしまうと身も蓋もないのですが、頭が悪い人はコンサルには向いていません。

大きな会社になると、色々なスキルを持った人が必要になるように、大きなコンサル会社では、人柄の良さや話の上手さで乗り切る人もいますが、主流でないことは確かです。

 

特にスタッフの間は、新卒であれば完全に自頭の良さを買ったポテンシャル採用ですし、中途でも前職での経験などはほぼ期待されておらず、社会人としての基礎スキルに自頭での勝負を期待している感があります。

 

自頭にも色々ありますが、コンサルで一番期待されるのは、物事を整理して考えられることとキャッチアップの速さです。

 

後者を先に説明してしまうと、コンサルのプロジェクトはせいぜい長くて3ヶ月程度と短期ですが、この短期間でクライアントの状況と問題点を把握し、議論を重ね、外部・内部状況を調べてなんらかの結論を出す、というものがほとんどです。

よって、現状理解に時間をかけているわけにはいかず、いかに早くキャッチアップし、いかに早く立ち上がるかが問われます。

これは学校の勉強に通じるところもあり、平たく言えば、学校の勉強が得意だった人はキャッチアップが早い人も多いです。

新卒コンサルに高学歴の人が多いのは、そういう人からポテンシャル採用した方が、条件がマッチする人が多いからです。

 

よくコンサルが好んで使う言葉に「ロジカル」というのがありますが、前者の「物事を整理して考えられる」は要は「ロジカルに考えられる」です。

一番単純な例で言うと、「資料の作成は終わったのか?」という質問に対し、「はい」または「いいえ」という結論でまず返しているかどうかが挙げられます。

 

この質問に対して、色々と気をまわしてしまう人だと「さっきまでテレカンだったので」と言い訳から始めてしまう人がいますが、これはマネージャー以上のコンサルに対する回答としては最悪な回答方法です。

イラッとした口調で「で、終わったの?」と聞かれるか、何も言わなくても心の中で「こいつは頭悪い」という烙印を押している可能性があります。

ただし「で、終わったの?」と聞かれてハッと気付くことができれば、まだ望みはあります。

 

もう少し発展した例では、コンサルが好む話し方として、「ポイントは3つあります」と、先に結論を言ってから、その一つ一つの中身を補足していく、というものがあります。

なぜかコンサルは3が好きで、この手の話では3が多いです。実際、話を聞いてると、「1と3て一緒のこと言ってない?」とか「4つ言ってない?」ということもあるのですが、いずれにせよ、大枠の話は話し始めた段階では頭の中では整理されています。

話している間にポイントが増えたり入れ替わったりということもありますが、それは全く問題ありません。話しながら頭を整理しているだけで、柔軟に頭を切り替えられていることの証でもあるので、話し方さえ整理されていれば、あまり問題視はされません。

 

いずれにせよ、こういった回答の仕方は、自頭が良くてもすぐできるものでもなく、ただ、自頭さえ悪くなければ訓練の賜物である程度は改善することが出来ますので、普段から思ったことを垂れ流しにするのではなく、頭の中を整理してから話す訓練をすることをおススメします。

 

素直である

 

コンサルと言えば、ウザいくらいに自分に自信満々な嫌な奴というイメージがある人も多いのではないでしょうか。

 

実際、マネージャー以上になるとそういう人がほとんどですが、コンサルとしてある程度成功する人はみんな根は素直です。

もっと厳密に言うと、自分が認めている人からの、もしくは、自分が納得できる改善要求に対しては素直に受け取ることが出来ます

当たり前ですが、じゃないと進歩が止まります

 

就職まで挫折を知らず、「自分はこの人のことを認めないから聞かない」という尖ったことを言いたい厨二病みたいな新人もたまにいますが、「じゃぁ、君に一体どんなバリューが出せるの?」と上に激詰めされることでしょう。激詰めしてくれるだけまだ優しいと言えます。諦められたら何も言ってくれないですから。

 

別に厨二病こじらせてても個人の問題なのでどうでも良いですが、人の話から自分が進歩できるきっかけがつかめるのであれば、そこに全く損はないはずです。この人の言うことは信用ならないと思ったら、聞かなければ良いだけです。

 

そういう意味では、人の言うことは、先入観は置いといてニュートラルに聞けるというのは大事かもしれません。自分にとって価値のあるアドバイスを取捨選択するために、人を見る目を養うというのも必要です。

 

適正な自己評価が出来る

 

先述の通り、コンサルの特にマネージャー以上は、ウザいくらいに自分に自信満々な人が多いです。

 

まぁ、コンサルはマネージャー以上とスタッフ以下で給与面も能力面も雲泥の差なので、これはある種、仕方のないことです。

マネージャーになった、イコール、それなりに仕事ができる、という証明でもありますしね。

 

そんなコンサル会社では、「Up or Out(昇進するか退職するか)」と言われる通り、一般に社員の評価も非常にシビアです。特に、マネージャー以上になると、スタッフの評価も行うことになりますので、スタッフは常にシビアにみられているということを忘れてはいけません。

 

就職まで挫折を知らない高学歴組に多いのが、根拠のない自信。確かに大学までの受験戦争を勝ち残り、就職までは勝ち組だったのでしょうが、「社会に出てなんのバリューが出せるの?このクライアントにきみはどんなバリューを提供できるの?」と激詰めされること請け合いです。

私も実際、入社したときはギラギラしてたスタッフが、3ヶ月後にはしょんぼりしてたケースを何人も見てきました。

間違いなく心を折られたんだと思います。

 

まぁ、就職までの素晴らしい経歴はおいておいて、ではそれで自分にどんな風に貢献できるのかは考えた方が良いでしょうね。

自信を持つことは否定しませんが、社会人になった時点でゼロリセットであり、実績のない自信は誰からも評価されないということを肝に銘じるべきです。

全くやったことのないテーマなのに根拠なく「できます」と言っているスタッフが、「なんでできるって言えるの?」と詰められているのを何度か見たことがあります。

自信があるように見せればよいというものではないのです。

 

なお、逆に、異常に自分に自信のないスタッフが入ってくることもあります。

謙虚を通り越して、自分を卑下するタイプで、これはこれで問題です。私は自信満々タイプより、むしろこういうタイプの方がイライラしました。

私がイラッとしていたのは「オマエは自分でそんなに自信のないものをクライアントに出す気か」というのが理由です。コンサルは割とこういう発想をする人が多いです。

 

自信はあり過ぎても無さ過ぎてもダメ、自己評価はニュートラルにできるのが何よりです。

 

新しいことに挑戦するのが楽しい

 

先述の通り、コンサルのプロジェクトは平均的に3ヶ月くらいで終わります。もちろん、フェーズを変えて1年以上続いたり、逆に2週間で終わったりするプロジェクトもあるため、一概には言えませんが、大雑把な共通点は、短期間で新しいことへのチャレンジを繰り返さなければならない、です。

 

新しいクライアントだったり、新しいプロジェクトテーマだったり、何が新しいのかはケースバイケースですが、コンサルのプロジェクトで全く同じプロジェクトというのはありません。

 

新しいクライアントであれば、クライアントの情報を短期間でキャッチアップしなければなりませんし、新しいプロジェクトテーマであれば、過去成果物を人からもらったりして勉強してキャッチアップしなければなりません。

 

短期間で何かをキャッチアップするのは、コンサルにとってはクリティカルな能力の一つで、さらに、これが苦であっては続きません。

 

実際、誰かが少し変わったテーマや新しいテーマのプロジェクトを取ってくると、「そのプロジェクト超楽しそう」と和気あいあいと会話しているのが聞こえたりします。

 

コンサルに向いた資質 まとめ

 

コンサルは給与は高いですが、その分激務です。

長時間労働なだけでなく、メンタルを折られたりもします。

 

ただ、私の知る限り、コンサルで活躍している人は、みんな長時間労働については特に苦痛に思っておらず、喧々諤々の議論も楽しんでいる人の方が多かったです。

 

コンサルの仕事が楽しめること、これが一番必要な資質かも知れません。

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました