前日、日本からセルビア南のノヴィ・パザルに着きましたが、今日は世界遺産「スターリ・ラスとソポチャニ」をまわってからクラリェヴォに向かいます。
セルビア人は時間を守る(気がする)
前日ホテルで手配を依頼したタクシーはびっくりするくらい時間きっかり8時にホテルまで来てくれました。時間に正確なのは日本人とドイツ人だけじゃないんだなと、ちょっと感動したくらいきっちりでした。
なお、翌日知るんですが、クラリェヴォでもタクシーは時間きっちりでしたので、セルビア人はそういう傾向があるのかも知れません。
来てくれたのは時間通りなのですが、その後、ドライバーさんはスタンドに寄って、コーヒーとパンを買っていました。朝ごはんのようです。私にも何か欲しいかどうか聞いてくれて優しいです。
世界遺産「スターリ・ラスとソポチャニ」
セルビアのおススメ観光地でも紹介したように、世界遺産「スターリ・ラスとソポチャニ」は、大きく5箇所の見どころが含まれます。
そのうち、今回は、ジュルジェヴィ・ストゥポヴィ修道院、スターリ・ラス、ソポチャニ修道院に回ってもらいました。位置関係的には、聖ペトル聖堂とネクロポリスも行ってもらっても良かったのですが、グラディナの城壁だけはクラリェヴォから行った方が近いです。
ノヴィ・パザルから行くと、まず最初に訪れるのは、町から北北西に4kmほど離れたところにあるジュルジェヴィ・ストゥポヴィ修道院。
写真だと結構大きな教会に見えますが、実際は写真よりずっと小さい印象です。
私が行ったのが土曜日の朝で、日曜日ほどではないのでしょうが、ミサに集まっている人が何人かいました。
人がそれなりにいたので、内部をじっくり見て回ることは出来ませんでしたが、朝の清涼な空気の中で、ミサの厳かな雰囲気に浸ることが出来て、その場でしか味わえない空気に浸ることができました。
私はこういう雰囲気は大好きなのですが、熱心にお祈りを捧げている人の邪魔をしてはいけないので、そこそこのところで切り上げて、今度はノヴィ・パザルから西方面に向かいます。
次の目的地スターリ・ラスはソポチャニ修道院に行く途中にあります。なので、この二つはセットで回れます。
正直なところ、スターリ・ラスは言われないと分かりません。普通に車で通りがかっていたら見過ごすと思います。そのくらい、ほぼ何も残っていません。
遺跡であることを示す目立つ看板も何もなく、入場料や何かを徴収するような保護された環境にあるわけでもなく、世界遺産がこんなに野ざらしで良いのか不安になるくらいです。
中世セルビアに存在したラシュカ国の初期の首都で、要塞、聖堂、修道院などの跡が残っており、考古学上の意義は大きいようですが、当時の栄華を偲ぶことができるものは何も残っていません。
一時は栄華を極めた都も時と共にこうなるのかと思うと、メランコリックな気分に浸ることが出来ます。
次の目的地ソポチャニ修道院はスターリ・ラスから西にさらに5kmほど行ったところにあります。
コソボの中世建造物群に印象が被るなぁと思っていたのですが、両方ともセルビア正教会なので、そりゃそうかも知れません。
なお、ソポチャニ修道院を創設したステファン・ウロシュ1世は、コソボの中世建造物群の一つデチャニ修道院を創設したステファン・ウロシュ3世の祖父にあたります。
ここは、教会内部の壁一面のフレスコ画が色鮮やかで美しく、保存状態も同年代のこの地域のものにしては非常に良い状態で残っています。
なんでも、この修道院は、17世紀にオスマン帝国軍によって破壊され、その後200年以上誰も近寄ることなく、20世紀になってやっと修復されたそうですが、フレスコ画は200年以上も野ざらしにされていたとは思えないほど色鮮やかです。
クラリェヴォ行きバスチケットを買える場所が分からない
3か所回って満足したので、ホテルに戻ります。
ホテルのチェックアウトは10-12時と言われていたのですが、戻ったのはちょうど10時半頃で、レセプションも開いていました。
観光して12時過ぎてしまったら困ると思い、前日、予め言っておいたのですが、戻ってきたらチェックアウトしてくれれば良いとのこと。一応、ルールはあるものの、色々柔軟に対応してくれそうな雰囲気はあります。
さて、予想以上に早く観光が終わったので、バスターミナルに向かい、13時発クラリェヴォ行きのバスチケットを手配します。
が、なぜか、窓口がどれも開いていない。。。。前日は着いた時間が遅くて開いていないのだと思ったのですが、どうも今日はそうではないようです。
結局、発車時刻の20分ほど前に着いたバスの運転手さんに聞くと、ターミナル入り口近くのキオスクみたいなところで買えとのこと。チケットを無事購入し、バスにも乗れました。
こういうローカルルールみたいなものって、結局現地行かないと分からないのですが、現地で周りに聞けばなんとかなったことしかないので、必要以上に事前に心配しても仕方がなさそうです。
私はかなりきっちり調べて、かなりきっちり予定を立て、手配を済ませたがるので、だいぶテンポとしては向いてない感じですが、、、まぁ、度胸はついてきそうです。
ノヴィ・パザル→クラリェヴォ道中はマグリッチ城塞が見える
ノヴィ・パザルからクラリェヴォまでは2時間半ほどかかります。
バスに乗るといつもは秒で寝落ちしてしまう私ですが、このノヴィ・パザル→クラリェヴォ間は見たくて楽しみにしていたものがあったので、頑張って起きていました。
それはマグリッチと呼ばれる城塞都市跡で、ノヴィ・パザル⇔クラリェヴォ間の幹線道路からでも山頂に城塞が良く見えるのだそうです。
果たして見えました。
この城塞都市は13世紀に作られたそうで、セルビアでは最も保存状態の良い中世城塞都市だそうです。たしかに、道路から下から見ていても、城塞の形がはっきり分かります。
ここは世界遺産でもなんでもないのですが、ここも特に何かの管理下にあるわけでも、入場料を徴収するわけでもなく野ざらし状態です。なので、24時間入ることも出来ます。
個人的には、お金はちゃんと払うので、そんなに状態のよい遺跡であれば、ちゃんと管理して欲しいのですが、まぁ、まだまだ難しいということでしょうか。観光客が激増してしまう前にはなんとかして欲しいです。
今回は通りかかっただけなのですが、次回はちゃんと上まで上がって見てこようと思います。
ちなみに場所はこちらです↓
復活祭でも働いてくれるタクシードライバー発見!
クラリェヴォのホテルは、セルビアの戦士広場というクラリェヴォ中心にある広場に面したTuristというホテルです。場所が便利な割にホテル代が安かった(40 EUROしなかったと思います)ので決めたのですが、他のホテルはもっと安いということかも知れません。
クラリェヴォ自体は田舎の少し大きめの町という感じで、ノヴィ・パザルよりは栄えているようですが、やはりこじんまりとした町です。
ホテルに着くと、さっそく翌日ストゥデニツァ修道院に行くためのタクシーの手配を依頼します。
が、完全に忘れていたのですが、翌日はセルビア正教会の復活祭でした。
レセプションの女性は「復活祭なので難しいかも」と言いながら、あちこちに電話をかけて聞いてくれます。外国人だからと多少は英語が分かる人という条件を付けて聞いてくれており、親切が心に沁みます。
結局、何人に電話をかけてくれたのかは分からないのですが、「往復+1時間の待ち時間込みで4,000 DIN (≒33 EURO)なら」と言ってくれるドライバーさんがいました。
今日のノヴィ・パザルでのタクシー代やホテル代と比較すると高いことは分かったのですが、復活祭に働いてくれるという稀有なドライバーさんなので、感謝も込めて言い値でお願いすることにしました。
復活祭でなければ、もっと安い金額で行ってくれるような気はします。
なお、このTuristホテルですが、屋上がイタリアンレストランになっていて、セルビアの戦士広場一帯が見渡せます。
やはり場所が良いせいか、レストランはずっと混んでいましたが、眺めは良いですし、値段も安く味も悪くなかったのでクラリェヴォに来たら一度行ってみると良いかも知れません。
この日はこのレストランで少し早めの夕食を済ませて終わりました。
明日は手配してもらったタクシーでストゥデニツァ修道院を見学し、その後はベオグラードに向かいます。
※実際の旅行日は2017年4月です。記載した内容は、特に断りがない限り、全て旅行日の見聞に基づきます。





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