セルビア旅行で注意すべきこと

セルビア

日本人でセルビアの位置を正しく言える人ってどのくらいいるのでしょうか?

 

セルビアは周りを、北から時計回りにハンガリー、ルーマニア、ブルガリア、マケドニア、コソボ、モンテネグロ、ボスニア・ヘルツェゴビナ、クロアチアの8カ国に囲まれています。うち、ハンガリー、ルーマニア、ブルガリアを除く5カ国は旧ユーゴスラビアで一緒だった国。なかなか複雑な場所にあります。

 

そんなセルビアに2017年4月に行ってきましたので、紹介しておきたいと思います。

 

セルビアってこんな国

 

セルビアの首都はベオグラード

1990年代にニュースを見ていた人は、ベオグラード特派員が旧ユーゴスラビア崩壊の模様や、コソボ紛争についてニュースで報道していたのを覚えている人も多いんじゃないでしょうか。

 

「セルビア」の歴史は古く、6世紀頃、現在の場所にセルビア人が住み着き1171年にセルビア王国が成立しています。その後は400年近くオスマン帝国の支配下にあった時期もありますが、19世紀にはオスマン帝国から独立第二次世界大戦ではナチス・ドイツの支配下に置かれるものの、チトーを中心とするパルチザンがソ連侵攻前に自力でユーゴスラビアを解放することに成功しました。

 

チトーのカリスマ性は抜きんでており、社会主義国でありながらソ連の影響を排除し、アメリカを中心とした西側諸国とも良好な関係を維持してきましたが、1980年チトーが死去すると、個人のカリスマ性に頼った体制は瓦解し、民族主義がぶり返し、その後の内戦に至ったのは周知のとおりです。

 

ユーゴスラビアの内戦については、立場が変われば見方も変わるので詳細は触れません。はっきりしているのは、この内戦により、ユーゴスラビア連邦と呼ばれていた国が、クロアチア、スロベニア、マケドニア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、モンテネグロ、セルビア、コソボに分かれたということ、セルビア大統領のミロチェヴィッチを始め、「人道に対する罪」で起訴された人が何人もいること、多くの人が戦争で亡くなったことなどです。

 

セルビア - Wikipedia

 

ユーゴスラビア解体時に各国で起こった紛争と、それにに端を発した民族浄化の思想背景、現地で実際に何が起こっていたかについては、この辺りの本に詳しいので、行く前に一読されることをおススメします。

表面上平和に見えても、本質的には何も解決されていないことが分かります。

 

また、紛争時は、セルビアの少数派であるアルバニア人を迫害しているという構図が出来上がり、世界的にもセルビア悪玉論が吹き荒れ、非難が集まりました。しかし、これも現在ではアメリカの広告会社のイメージ戦略だったことが分かっています。

 

この背景はこの本が詳しいです。アメリカの証券会社には「遠くの戦争は買い」という言葉があるそうですが、国際世論を動かし、イメージを作り上げることで、戦争の結果さえも決めることが出来るという、現代の情報戦の恐ろしさが分かります。

 

重たい話になってしまいましたが、セルビアに行く前に読んでおくと、ベオグラードのNATO空爆跡などを見ると複雑な気持ちになりますので、是非読んでおくべきだと思います。

ベオグラードに今も残されているNATO空爆跡

 

交通手段はバスが便利

 

旧ユーゴ圏の国では毎回同じことを書いて恐縮ですが、セルビアの移動はバスが便利です。

 

セルビアのバスを調べるにはこのサイトが便利です。

英語版もあり、セルビア国内(Intercity Transport)から国際バス(International Transport)まで調べることができます。

https://redvoznje.net/gb/

 

セルビアは、旧ユーゴの他国と比較すると鉄道も整備されていますが、便数の点からも所要時間の観点からも信頼性(遅れの有無など)からも、バスには劣ります料金だけはバスより安いことが多いです。

 

ただし、ベオグラードから隣国モンテネグロのバールまで行くバール鉄道だけは乗ってみる価値があります。バールまで行かなくても、モンテネグロの首都ポドゴリツァまで行くのに使え、バルカン半島有数の景勝路線として知られています。

 

通常、この路線は、朝と夜(夜行)の1日2便ですが、2017年4月当時は、夜行便がなく、また、一部路線が工事中でバスでの振替となっていました。

 

バール鉄道についてはまた別の機会に詳しく触れたいと思います。

 

セルビア⇔コソボ間の入出国注意事項

 

前述の通り、コソボは2008年に独立を宣言していますが、独立国として認めている国は、国連加盟国193カ国中116カ国(2018年2月時点)と一部の国に限られています。

 

日本政府も独立国として承認していますので、この記事では一旦、コソボを国として記載していますが、そうではない国も複数あります。

 

ここで挙げているセルビアはもちろん承認していない国の一つで、コソボはセルビアの一部とみなしています。

そのため、コソボに先に入国してしまうと、セルビア(の一部であるコソボ)に入国しているにも関わらず、セルビアの入国スタンプがない=不法入国である、という理屈でセルビア入国が出来なくなります

 

コソボからセルビアに入国するには、以下のパターンがあります。

  •  セルビア → コソボ → セルビア
  •  コソボ → 第3国 → セルビア

 

セルビアに先に入ってそこから往復するか、第3国を経由して入るかすれば良いということですね。第3国を経由してもコソボに先に行ってることには変わりないのですが、このやり方で入れなかったという話は聞いていません。

 

セルビアとコソボを一緒に旅行しようと考えている方は、この点を注意して旅行ルートを作るようにしましょう。

 

サッカー開催日は気を付けて!

 

セルビアといえばサッカーが強い、というイメージをお持ちの方もいるのではないでしょうか。

 

そもそもの旧ユーゴスラビアもサッカーが強く、2018年のロシアワールドカップでもクロアチアが準優勝しましたし、日本代表監督を務めたオシムやハリルホジッチはボスニア・ヘルツェゴビナの出身です。

 

そんなセルビアでサッカーが開催されると何が起こるかというと、暴動が起こります

 

私も今まで様々な国でサッカー開催日に滞在していたことがありますが、驚きを通り越して恐怖を感じたのは、セルビアのサッカー開催日と、ポルトガルで開催されたポルトガル対ドイツの国際試合でドイツがボロ負けしたときのドイツ人フーリガンに遭遇したときだけです。

 

実際には私はスタジアムに行ったわけではなく、たまたま入った大衆食堂で、セルビア対どこか(忘れました)の国際試合のテレビ中継を流していただけなのですが、敗色が濃厚になってくると、店の雰囲気が殺気立ってきたのを覚えています。少し離れたところでは、ガラスの割れる音や殴り合いのような音が聞こえたので、もう少しそこにいたら巻き込まれたかも知れません。

 

本当に恐怖を感じたので、セルビアではスタジアム観戦、テレビ観戦含めて、サッカー観戦者には近寄らない方が良いと思います。

 

セルビア旅行で注意すべきこと まとめ

 

セルビア旅行で注意すべき点をまとめてみました。

 

食事については、私の印象としては、コソボと大差ない記憶があるので省略します。気になる方はコソボの食事についての記事を参照ください。

 

サッカーには気を付けて、セルビア旅行をお楽しみください!

 

 

コメント

  1. […] セルビア旅行で注意すべきこと日本人でセルビアの位置を正しく言える人ってどのくらいいるのでしょうか? セルビアは周りを、北から時計回りにハンガリー、ルーマニア、ブルガリア […]

  2. […] セルビア旅行で注意すべきこと日本人でセルビアの位置を正しく言える人ってどのくらいいるのでしょうか? セルビアは周りを、北から時計回りにハンガリー、ルーマニア、ブルガリア […]

  3. […] セルビア旅行で注意すべきこと日本人でセルビアの位置を正しく言える人ってどのくらいいるのでしょうか? セルビアは周りを、北から時計回りにハンガリー、ルーマニア、ブルガリア […]

  4. […] セルビア旅行で注意すべきこと日本人でセルビアの位置を正しく言える人ってどのくらいいるのでしょうか? セルビアは周りを、北から時計回りにハンガリー、ルーマニア、ブルガリア […]

  5. […] セルビア旅行で注意すべきこと日本人でセルビアの位置を正しく言える人ってどのくらいいるのでしょうか? セルビアは周りを、北から時計回りにハンガリー、ルーマニア、ブルガリア […]

  6. […] セルビア旅行で注意すべきこと日本人でセルビアの位置を正しく言える人ってどのくらいいるのでしょうか? セルビアは周りを、北から時計回りにハンガリー、ルーマニア、ブルガリア […]

  7. […] セルビア旅行で注意すべきこと日本人でセルビアの位置を正しく言える人ってどのくらいいるのでしょうか? セルビアは周りを、北から時計回りにハンガリー、ルーマニア、ブルガリア […]

タイトルとURLをコピーしました