旧正月の新年も目前に迫ってきました。
2019年は2/5が元旦に当たります。
中国の友人に聞いたところ、今年は2/2-8までが休みになるそうで、2/9-10の土日は出勤日だそうです(中国では、長期休みの際、前後の土日が稼働日になることはよくある)
今日はそんな旧正月がタイでどのような扱いになるのかを見て行きましょう。
タイでは旧正月は休みではない
まず始めにお伝えしておくと、タイでは旧正月は祝日ではありません。
中華系の会社では旧正月が会社休みになったり、中華系タイ人が会社を休んだりすることはよくありますが、これはあくまで会社や個人が自発的にやっていることで、国としては何も設定されていません。
東南アジアでは、人口に中華系が多いシンガポールとマレーシアは当然祝日で、歴史的に中国の一部だった時代もあるベトナムでは、テトという別の呼び名になりますが、全く同じタイミングで休みになります。イスラム教のイメージが強いインドネシアでも旧正月の元旦に該当する日だけは休みになります。
という中、旧正月が休みにならないタイは、東南アジアでは珍しい方に該当します。
バンコクでも最近は旧正月のデコレーションが
体感としてはここ2~3年だと思うのですが、バンコクでも旧正月のデコレーションを取り入れる場所が増えて来ています。
赤を基調としたオブジェが吊るされ、入り口には対聯(ついれん)が下げられ、レセプションの女性がチャイナドレスを着ており、獅子舞が舞っていたりします。
最もこれはホテルやデパートが中心で、基本は中国からの観光客向けアピールです。
実際、観光であってもまだまだ事前のビザ申請が必要な中国パスポートに対して、タイは数年前からVisa on Arrivalでのビザを発給しており、中国人にとっては旅行しやすい国であることは確かです。
タイ政府は中国人の旅行したいニーズをタイミング的にも上手く取り込み、中国の旅行予約サイト「途牛旅遊網」によれば、2018年夏休みの人気旅行先は、1位の日本に次ぐ2位にタイがランクされるまでになりました。
とにかく中国人観光客が多い
というわけで、この時期は本当に中国人が多くなります。
この時期の中国人の見分け方は簡単で、子供からおじいちゃん・おばあちゃんまで家族全員揃って10人以上のグループで固まって動いているのがいれば、それは間違いなくそうです。
中国では今もって親孝行の考えが根強く、旧正月は基本は実家に帰って親戚全員で集まる時期になりますが、最近はこうして海外旅行する人も増えているようです。ただ、家族で過ごすべきこの時期の旅行は、どうしても家族全員での旅行になり、それはもう大人数での移動になります。
狭いところで道を譲ったら、「あれ?この集団何人続くの?人途切れるの?」と不安になるくらいには大人数で移動しています。
特に、バンコクの空港のうちの一つ、古い方のドンムアン空港はLCC専用空港ですが、ここは、2018年には平時でも中国人専用空港と言っても良い程度に中国人旅行客が増えていました。
私が最近にドンムアン空港を使ったのは2018年11月でしたが、出入国審査に中国パスポート専用のカウンターが出来ており、しかも、外国人カウンターが3つしかないのに、中国人カウンターが7つありました。中に入ると、レストランなどでも多くの店員が中国語を話し、むしろ英語を話せないので私は困ったりします。中国人は相席になると話しかけてくる人も多いため、「私は中国にいるんだろうか?」と錯覚を起こす程度には、中国語(とタイ語)しか通じない空間になっていました。
中国人観光客と言えば、一時はマナーが、、、という代名詞でもありましたが、最近はずいぶんマナーも良くなっているように感じます。個人的な感想ですが、若い人はマナーが良い人が多く、年配の人の方が割り込んだり、トイレのドアを開けっ放しにしたりという人が多いように感じます。
旧正月のタイはちょっとした中国旅行気分で過ごす
最初にお伝えした通り、タイには旧正月の習慣がないため、特別なことは何もありません。
その分、中国人観光客向けアピールとして、ホテルやデパートでは、中国古楽器のミニコンサートをしていたり、獅子舞が舞っていたりするので、ちょっとした中国観光気分を味わうには面白いかも知れません。
ただ、ハリウッド映画の日本文化の描写に日本人が違和感を抱くように、本場中国人から見ると、何か違和感のある代物なのかも知れませんが。
あと、中国人観光客の購買欲/力を当てにして、至るところで割引セールやキャンペーンをやっています。
これは中国人ではなくても恩恵に預かることが出来ますので、この時期に買い物をするのも良いと思います。普通のスーパーでも日用品を買っただけなのに20%割引があったときはびっくりしました。
タイでの旧正月の過ごし方 まとめ
タイでの旧正月の過ごし方、いかがでしたでしょうか?
冒頭にも言った通り、タイで旧正月をこんなに熱くとりあげるようになったのはここ2~3年ですので、数年経つとまた変わっている可能性もあります。
が、こんな風に柔軟に変化を取り入れていけるところが、タイは素晴らしいと思います。
なお、全く関係ありませんが、バンコクの有名な繁華街タニヤで、旧正月に舞っていたのと同じ獅子舞が、クリスマスにも全く同じところで舞っていたのを、私は見たことがあります。
こんな風にある意味節操ないところも、タイの醍醐味だったりもします。
新年快乐!
コメント