「微笑みの国」タイ人気質 7年住んで感じること

バンコク

先日、約2年ぶりにベトナム出張に行きました。

ベトナムと言えば、今、東南アジアで最も熱い国。

正確には、ベトナムとフィリピンだと思いますが、この2か国は今、現地の体感として勢いがあります。

経済的な数字にも、これからすぐ表れてくるのではないでしょうか。

 

振り返って、数年前まで熱かったタイは、最近はなんだか頭打ち感があります。

これまでの余波があるので、まだまだ一見した勢いは衰えないでしょうが、これから数年のうちに少しずつ影響は出てくるのではないでしょうか。

 

今日はそんな国を振り返って、現地の人の気質を見ていきたいと思います。

 

微笑みの国と日本人との親和性

 

タイは「微笑みの国」と呼ばれています。

それは本当か?と問われると、まぁ、概ね本当だと思います。

 

おおらかな人で明るく話しかけてくれる人が多い。

観光地の一部客引きなどを除けば、しつこい人はいないですし、親切な人も多いです。

といって、必要以上に立ち入ることもなく、あっさりしたものです。

 

一見、シャイで、調和を好み争いを好まない性質でもあるので、日本人との親和性も高いと言えるでしょう。

現地のタイ人に聞いても、憧れなどの幻想が混じっている面はあるものの、日本が好き、日本人が好き、という人は多いです。

 

海外駐在員が駐在後、日本に帰りたくない、という人が一番多いのがタイだそうで、帰りたくないがために、現地で起業する人も多いそうです。

そんなタイ人の気質は、私の体感としては、現状を肯定的に受け入れる人が多いという感覚があります。

不満があっても、まぁそんなものかと受け入れる人が多い。

 

2013年の政治動乱のときも、最初のデモこそある程度の政治的思想に基づいて行われていましたが、長引くにつれて、だんだん、ただのお祭りの様相を呈していました。

 

戦ってより良い状況に改善していこうというより、まぁ、今がそこそこ楽しければマイペンライ(問題ない)という感じです。

 

タイは本当に「マイペンライ」と言われることが多いです。おおらかとも言えます。

 

これは、タイが暖かく、そう簡単に死なないということも関係しているかと思います。

暖かい気候で作物や果物に恵まれ、自然になっている物だけを食べても、それなりに生きていける時代が長かったのではないでしょうか。

 

最も、顔で笑って心で泣いて、ではないですが、彼らも明るく振舞っている側面もあります。

 

タイ人のシングルマザーの友達の一人は、いつも元気で明るくて、一緒にいるとこちらもエネルギーをもらえていいなぁと思っていたのですが、ある日、深刻な話になり「Life is not easy」と言って泣き出したときはびっくりしました。

表面的な反応だけで判断してはいけないなぁと反省したものです。

 

仕事では現状を受け入れられては困る

 

ただし、このタイ人気質が一番ネガティブな方向に発揮されるのが仕事です。

 

仕事で「現状を受け入れる」=「向上心がない」「改善しようという気にならない」ですので、そこそこのお給料をもらえていれば、そこから上を目指そうとしない人は多いです。

 

仕事のフィードバックでも「こういう風に改善した方がいい」という評価は全く響きません。

この傾向は男性の方が強く、タイでは男は働かないというのが定説になっています。

 

一方で、努力はしないけど、あわよくば、という発想は持っており、ちょっと無茶なことを言ってみて、受け入れられたらラッキー、こちらが怒ったり、難しいことを言うと、「マイペンライ」と言って、すぐ取り下げる、という傾向もあります。

タクシーなどでぼったくろうとする人もそうですね。無茶な金額にこちらが怒るとすぐ取り下げます。

 

景気がよく、失業率が低いので、今より良い給料がもらえるならと、簡単にジョブホッピングします。

これも、面接に来る人の話を聞いてみると、よりチャレンジのために転職するというより、あわよくば、という発想が働いていることが多いように感じます。

一方で、自分が認められているという手ごたえがあり、職場の居心地が良いといつまでも残る傾向もあります。

 

また、調和を好む気質のため、リーダー気質の人がほぼいません

年長者、社会的地位の高い人を敬う文化があるので、必然的にそういった人がリーダーになることになりますが、年長者でも、チームを引っ張って仕事を進めていける人は少数派です。

 

これは、最近では欧米留学を経た人でリーダー的資質を備えた人が出てきていますので、英語が堪能なこともあり、欧米系企業ではそういった人材を好んで採るようになっています。

 

最も、東南アジアでは、他の国でもほぼリーダーとしてやっていける人は中華系に限られるという傾向がありますので、タイだけが特別なわけではありません。

中華系のアグレッシブさというか、行動力と推進力はすごいものがあります。

 

タイは、他の国同様、中華街もありますし、中華系タイ人もたくさんいるのですが、独立したコミュニティを作らず、中華系が現地人の中に同化してしまった唯一の国ですので、中華系というだけで、その中からリーダーを探すのも難しくなっています。

 

豊かになりつつあるタイと気質の変化

 

結論としては、タイは旅行などの遊びに行く分には明るく迎えてくれて楽しいけれど、仕事で行くと、日本人的には苦労する国と言えるでしょう。

まぁ、仕事で苦労するのは、東南アジアはシンガポール以外は全部そうだと思いますが。

仕事以外の部分で明るく対応してくれるのは良いかも知れません。

 

ただ、そんなタイも、最近は豊かになった代償か、イライラしてる人、不機嫌な人が増えてきた気がします

 

バンコクの高級レストランで、ブランド物のスーツに身を包んでいかにも金持ちそうな人が不機嫌そうにしているのを見て、同じバンコクのスラム街で服装こそ薄汚れているけれど、楽しそうにしている人たちを見ると、幸せってなんだろうなぁと考えてしまったりします。

 

コメント

  1. […] このあたりのタイ人気質について思ったことは別記事にも書いていますのでご覧ください。 […]

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