『翔んで埼玉』映画版は魔夜峰夫の世界観の再現がすごい!

昨日の記事でも触れた通り、先日、『翔んで埼玉』の映画を見る機会がありました。

 

今さらながら、この映画、原作の再現率がスゴイです。

 

今日は、魔夜峰夫作品の魅力を振り返りつつ、この映画の凄さを見ていきたいと思います。

 

『翔んで埼玉』漫画版 あらすじ

出身地・居住地によって差別が行われている架空世界の日本。そんな日本の頂点に立つ東京の名門校 白鵬堂学院に麻実麗という容姿端麗・頭脳明晰・文武両道な美青年が転入してくる。都会的で何をやっても完璧な麗に周りは魅せられ、最初反発していた学院長の息子 白鵬堂百美もやがて麗を慕うようになる。

だが、麗の正体は、埼玉県民への差別を撤廃させようと目論む埼玉の大地主西園寺が送り込んだ埼玉県民だった。埼玉県出身であることが発覚し、自らも追われる身となった麗は百美の前から去るが、麗の身を案じた百美は埼玉へ向かう。絶体絶命の2人は伝説の埼玉県民・埼玉デュークに助けられ、埼玉を救うべく埼玉デュークを求めて旅立つ―――――――――

 

この漫画を一言でいえば、埼玉ディス漫画です。

 

漫画版のあとがきでは、当時、新潟から上京して埼玉に住んだら近くに編集部の関係者が2人住んでいて、その二人にかなり追い詰められて、その想いを埼玉ディスリ漫画として発散した、というようなことが書かれています。

実際、よく知られた「埼玉県民にはそこらへんの草を食わせておけ!」を筆頭に、通常の精神状態ではなかなか思いつかないような罵詈雑言に溢れた漫画となっています。

 

ただし、誇張とデフォルメは魔夜峰夫の特徴の一つでもあるので、ある意味平常運転とも言えます。

 

『翔んで埼玉』映画版 みどころ

 

話が綺麗にまとまっている

 

昨日の記事でも触れましたし、コミックのあとがきで作者が触れている通り、この作品(漫画版)は未完となっています。

 

未完となった理由はあとがきを読んでいただくとして、面白い題材は出したけれども最後が見えていない話をここまで綺麗にまとめたのは、この映画に関わった関係者の並々ならぬ作品への愛と思い入れが感じられます。

 

内輪ウケの面白さ

 

この作品は原作では埼玉(+茨城)ディスがメインですが、映画では、東京以外の関東6県が程度の差はあれ、ほぼ全体的に互いにディスりあっています。

 

これ、関東出身者、特に埼玉・千葉出身者にとっては、たまらなくツボなのですが、他の県出身者にとっても同じように思えるものなのでしょうか?

 

私自身は出身含めて、埼玉・千葉・東京への関わりが長いので、全てがあるあるで面白くて仕方ありませんでした。

「埼玉と千葉がディスりあう」「埼玉の中でも地域格差がある」「埼玉は海なし県であることや熊谷の気温が引き合いに出され、千葉は’東京’ディズニーランドのことが言われる」など、全て、私自身も言ったし、言われたし、あるある過ぎました。

 

この映画には時代考証ならぬ、地方考証担当の方がいらしたのではないかと思われます。

 

世界観の再現がすごい

 

魔夜峰夫と言えば、優雅で耽美な雰囲気をデフォルメの激しい絵柄と誇張の激しいギャグでぶち壊すのが常套手段で、それがあの一種独特な雰囲気になっていると思います。

 

この映画の何がすごいって、漫画のその雰囲気をそのまま再現しています。

 

まず、Gacktや二階堂ふみのビジュアルも再現率が高く、この点も見どころです。

リアルな実写の情景の中に、デフォルメ激しい魔夜峰夫の絵柄の世界観を再現するのはかなり無理がありそうですが、見ていて違和感はありません。

 

それは、Gacktや二階堂ふみのビジュアルが、デフォルメとリアルのギリギリ成り立つところを攻めているというのもあると思いますが、大真面目な演技によってギャグが誇張され、リアルとデフォルメのギャップが気にならなくなってくる、という方が大きいかも知れません。

 

麻美麗が転入してきて浮足立つ学生たちや、「埼玉」という言葉に対するわざとらしいまでの反応、埼玉県民の逮捕劇などなど、漫画を読んでいても、ギャグって大真面目にやった方が面白いんだなと思わせますが、実際に演じてもギャグって大真面目に演じた方が面白いんだな、と思いました。

 

極端が際立つ作品なので、極端に演じた方が面白く、また、原作の高い再現性に繋がっています。

 

京本政樹の存在感

 

この映画、Gacktと二階堂ふみというダブル主演で、二人のビジュアルや演技もインパクトが強いのですが、この映画の中で一番の異彩を放ち、圧倒的な存在感があったのは、やはりなんと言っても「埼玉デューク」を演じた京本政樹だったと思います。

 

「埼玉デューク」は原作では名前しか出ていなかったのですが、漫画でも実写でも、ちょっとこれ以上の埼玉デュークは考えられないくらい、とにかく強烈です。

端正な顔で真面目に「サイタマラリア」について説明するのを見ているだけで笑ってしまいますので、見てない方は是非見てみてください。

 

個人的には『高校教師』のときから一切見た目に変化がないのも気になります。波紋使いかな?

 

『翔んで埼玉』映画版の魅力 まとめ

 

魔夜峰夫『翔んで埼玉』いかがでしたでしょうか?

 

個人的には近年の漫画実写化映画の中では1、2を争う出来だと思います。

初見殺し的なところもありますので、映画館で何度も見たいかと言われたら困るところですが、あまり深刻にならない映画を何か見たいと思ったときには候補になりますし、しばらく経ってからまた見たくなるだろうなとも思ってます。

 

まだ見てない方は是非。原作との比較も楽しんでください。

 

 

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